真夏のドキュメンタリー・シリーズ第2弾(自分で勝手に名前つけてますが・・・)、こんなDVDを見ました。
エンロン - 巨大企業はいかにして崩壊したのか?
- エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? デラックス版
- ¥3,192
- Amazon.co.jp
元エンロン社員らに対するインタビューを交えつつ、エンロンの経営陣
ケン・レイ(元CEO)
ジェフ・スキリング(元CEO)
アンディ・ファストウ(元CFO)
らが、どんなことをしていたのかを暴き、断罪する内容です。
1985に設立され、売上高13兆円、資産規模約8兆円、全米第7位の巨大企業エンロンが、なぜ46日間で崩壊したのかを描いていきます。
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最終的には、負債総額2兆円、失業者2万人とも言われる、全世界に影響を及ぼした今世紀最大の企業スキャンダルに関するドキュメンタリーです。
これまで知っていたようで、知らなかったエンロン内部の風土がよくわかります。
スキリングの株価上昇に賭ける異常なまでの情熱、ファストウの指揮のもとに行われた(と思われる)数多くのSPE(特別目的会社)を操る複雑な取引と負債隠し。
日本でもライブドア事件が起きてから間もないだけに、エンロンのやっていたことが克明に描き出されると、背筋が寒くなります。
とりわけ、何年にもわたって粉飾決算が行われてきており、それを隠すためにさらに巨大な利益を計上するため、カリフォルニア州で故意に大停電を発生させ、電力価格を何十倍、何百倍にもつり上げるなど、そら恐ろしいまでの利益追求。
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しかし、内部的には、エンロンのトレーダーたちも、上層部からの倫理的歯止めがなかったために、好き勝手に暴走していたというようにも思えます。
もちろん、それらトレーダーたちの行動を規律し、企業としての倫理を保ちつつ、利益を計上すべきだった経営上層部の責任は言うまでもありません。
ただ、本人達は、会社の利益を上げるんだという大義名分があるために、道徳的に悪いことをしているという感覚がなかったようです。
スキリングなんて、「株主を裏切る行為など一切したことはない」と言い切っています
もう、ここまでくると、本心なのかポーズなのか、わからないほどです。
しかも、経営上層部は、エンロン崩壊の足音が聞こえてくるや、われ先に自社株を売り抜けに走っており、総額1億1,600万ドルも売り抜けていたのです。
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エンロン破綻による退職金基金の損失は12億ドル、年金基金の損失は20億ドルにものぼりました。
元社員が自分は十分な疑問を持たなかったのだと語っていたのが印象的でした。
「組織は頭から腐る」とも言います。
自社の経営陣が、ここまでひどい行動を取ることはないでしょうが、それでも、自分の利益を守ろうとする行為は、裏を返せば、株主や投資家を裏切る行為につながります。
そんなことのないよう、IR担当者として経営陣の行為を見つめていこうと思いました。
この作品、会計に携わる方のみならず、企業経営に携わる方には、ぜひともお勧めの1枚です。
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